冷泉彰彦さんの著書『アイビーリーグの入り方』を読むとチャプター1に志望校の選び方が丁寧に解説されています。このチャプターを読んだ学生さんは理解できると思いますが、受験競争が激しかった世代の保護者には全く理解に苦しむ内容だと思います(笑)。
そこで「自分がめざしている専攻から志望校を決める」方法について補足を書いておこうと思います。あくまで1つの考え方なので、他にもっといい考え方や違う考え方もあると思います。さまざまな人がいるのがアメリカですから自分にあう考え方を選択してください。
自分がめざしている専攻から志望校を決める
大学の選び方は著書『アイビーリーグの入り方』のチャプター1-12に書かれているように「自分がめざしている専攻から志望校を決める」方法が一般的です。自分の希望する専攻が明確な学生さんは問題なく希望する大学を選択できると思いますが、「有名大学だから」と言う理由で大学を選択しようとしている人はもう一度冷静になって志望校を選択する必要があるでしょう。むしろそのような学生さんよりも「日本的な価値観を持っている保護者をどう説得するか?」で悩んでいる学生さんの方が多いかもしれませんね(笑)。
日本の受験システムとは違う
受験競争が激しかった時代には「簡単に有名大学入れる学科はどこだ?」と考える方法もありました。たしかにこの考え方で良ければ巻末に掲載されているような有名大学に入ることも可能です。例えば有名大学でも競争の激しくない学科ならば、コミュニティーカレッジから編入できるケースもあり、最低限のGPAを超えていれば成績は関係なく入学できるケースもあります。日本の社会システムならばこれで問題ないでしょう(笑)。しかしアメリカの大学は全く違うようです。
なぜ有名大学というだけではだめなのか?
アメリカの大学は有名大学だからと言って志望校にすることができません。なぜなら学科によってレベルが違います。例えば○○○学科は世界トップだけど、△△△学科はB級だったということもありますし、×××学科にいたってはボロボロだったということもありえるかもしれません。
アイビーリーグ以外にも有名大学がたくさんある理由
学科ごとにレベルが違うということは、専攻する分野によって有名とされる大学が違うということです。よってチャプター1-5に書かれているように一般の人が知らない名門大学も存在します。例えばカーデザインで有名なアートセンター・カレッジ・オブ・デザイン、アニメーションで有名なカルアーツなど幅広いジャンルで有名校とされる大学が違います。またトイ・デザイン学科のように日本に無いようなジャンルも存在します。
専門分野のことをよく知ることが大切
上記にあげた理由により、大学のランキングや学部のランキングを鵜呑みにして志望校を選択するのはあまりおススメできません。よって学科のレベルまで評判を確認する必要があります。また希望する専門分野のことをよく知ることが大切です。最低限、誰が何の講義をしているのか理解している必要はあるでしょう(ただし在学中に有名教授が他の大学に引き抜かれてしまう可能性もありますが・・・)。