いつのまにか『アニメ』という日本語の略語がアメリカでも定着してしまいました。いまや英語となってしまった『アニメ』ですが、元の『アニメーション』とは意味が異なります。それはなぜでしょうか?
本題に入る前に日本の略語カルチャーから再確認してみましょう。
略語が好きな日本人
日本人は何かと単語を略語にする傾向があります。特に外来語は略語にされがちです。最初は物珍しい感じで使われても、いつの間にか日本国内に定着してしまいます。
モボ・モガ(モダン・ボーイとモダン・ガール)のように大正時代でも略語を使っていたことを考えると、日本人は略語が好きなようです。
略語化された外来語はもはや日本語
略語として一般化した外来語は、もはや日本語と言っていいと思います。なぜなら略語化された外来語は『モボ・モガ』のように元の言語では通じないからです。『アニメ』だって最初は通じなかったのではないでしょうか?
世界に広まった日本の略語『アニメ』
略語化された外来語は日本国内にとどまるのが一般的です。しがし略後となった言葉が海を越えて世界に広間ってしまったケースがあります。それが『アニメ』です。
アニメーションの略語であるアニメという単語が世界中に広まった背景には『アキラ』、『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』、『ドラゴンボール』、『ポケモン』、『セーラームーン』などが世界中でヒットしたからです。
ただし日本のアニメは近年になって注目されたわけでは無く、『鉄腕アトム』や『マジンガーZ』などの作品が、すでに世界各地の子供たちに影響を与えていたようです。
『アニメーション』と『アニメ』は違う
アニメという単語が海外に広まった時、すでに別の意味になっていました。それは『日本のアニメーション』という意味です。
海外から見ると日本のアニメは独特のスタイルが確立されているので、1つのジャンルとしてあつかわれました。ひとむかし前は『ジャパニメーション』と言われていましたが、現在はそのような単語を聞くことはなく、『アニメ』で通用します。
アルファベット表記してみると違いを実感できる
カタカナで「アニメーション」と「アニメ」を表記しても違いを感じませんが、”Animation” と “Anime” のようにアルファベットで表記してみると、この2つの単語が別物なのだと実感できます。最後のつづりが “me” になっていますね。
英語で「ディズニーアニメが好き」とは言えない!
“Anime” は「日本のアニメーション」という意味ですから、間違っても”I like Disney’s anime works” と使ってはいけません。海外にも熱狂的な「Anime」オタクはたくさんいますから怒られてしまうでしょう(笑)。
“Anime” に関する書籍
ネットが無い時代にアメリカ人のオタクが日本のアニメ情報を入手しようとした苦悩がつづられた本が『オタク・イン・USA』です。あの頃は情報収集が難しく大変でしたよねー。