アリストテレスのプレゼンから学ぶ!プロの英語プレゼン


英語のプレゼンテーションを聞くたびに「何らかのパターンがあるよなぁー」と思うのだが、それがどのようなパターンなのか皆目見当がつかない。でも感覚的に「そろそろ観客に質問がなげかけられるころだそ・・・」と思っていると、プレゼンターが本題とは関係ない質問を聴衆に投げかけてくる。

このお約束はなんなのだろうか?そんな疑問に答えてくれるのがビジネス・ブレークスルー大学専任講師 竹村和浩さんの本『6ステップでだれでもできる! プロの英語プレゼン』です。

アリストテレスの弁論術

読み始めるとプレゼンテーションの歴史から解説がはじまります・・・

「堅苦しい本なの?」と思われそうですが、アリストテレスの弁論術を分かりやすく解説しています。解説文も読みやすく、さらに図解されているのでスラスラ読めてしまうと思います。

ロゴス、パトス、エトスなんて難しそうな概念もシンプルに解説されているので大丈夫です。

  • ロゴス : 論理
  • パトス : 感情、情熱
  • エトス : 倫理、生き方、哲学

6ステップでだれでもできる! プロの英語プレゼン

出版社 : 中央経済社
著者 : 竹村和浩

ロゴスといわれても・・・

論理といわれてもどのように考えたらいいのか・・・難しいですよね。しかしこの本では簡単に説明してくれます。

Whyを設定し、Becaseで答える・・・ただそれだけ。
確かに論理的・・・難しく考える必要は無かったwww。

ただしBecauseで答える時には証拠:データと論拠 : 推論の両方を提示しろと書いてあります。これなら納得できるプレゼンになりそう!

パトスと言われても・・・

情熱的に話せと言われても突然できませんし、パトスとはそういうことでは無いので大丈夫ですwww。

挨拶、感謝、懸念材料の払拭、目的を告げる、質問の投げかけ、具体例、行動などを示すだけで、聴いている人の感情をコントロールできます。

簡単に考えるならば相手の立場にたってプレゼンをスタートしているだけです。

聴いている人としては挨拶や感謝からスタートしてもらわないと気分が悪いですし、「このプレゼン何分かかるんだ?」って懸念を持ちながら過ごされても、集中して話を聞くことができません。

聴衆の望んでいることを話すことによって、やっと自分の主張を聴いてもらえる状態になるのです。

エトスと言われても・・・

最大の難関がエトス!倫理とか哲学なんて言われても普通の人が持ってるわけない・・・白洲次郎からエトスを学ぶページもあるのですが・・・無理無理無理!白洲次郎のような人間は現代にはいません。(あなたのまわりにいる???)

ではどうすればいいのか?竹村さんのおススメは「武士道」・・・ちょっと私の家系は武士ではないし、お友達にも武士の家系の人いないんですけど・・・って普通なりますよねwww。

でも大丈夫!武士道をもっと簡単に解釈するなら「時間をまもる」「正直である」「真心を持つ」という日本人なら当たり前の価値観でよいとのこと。

たしかに世界にはたくさんの価値観がありますから、日本人にとって平凡であっても外国では珍しい価値観になりますよね。

有名なプレゼンで実際の構成を学ぶ

概念だけではイメージが付かないので、ステップ2では安倍晋三首相のオリンピック招致プレゼンと、スティーブ・ジョブスさんのスタンフォード大学卒業講演プレゼンを例に、アリストテレスのプレゼン構成を分析していきます。

これで心に響くプレゼンテーションが、どのような構成でできているのか感覚的にも理解できると思います。

すぐに役立つ英語表現

本の後半はプレゼンの練習、心得、発声、すぐに使えるフレーズ集が掲載されています。実践的にすぐ使えるものから、自分なりに応用して使える文章が掲載されているので、英文によるプレゼンに役立つでしょう。

6ステップでだれでもできる! プロの英語プレゼン

出版社 : 中央経済社
著者 : 竹村和浩