ギャンブラーでなくても楽しめるシンガポールのIR(統合型リゾート)を目指すべき理由とは?


IR(統合型リゾート)の導入に賛成するとギャンブラーのように思われてしまうかもしれませんが、私はギャンブラーではありません。カジノとは違いIR(統合型リゾート)はギャンブラーでなくても楽しめる観光地であり、ビジネスの場所です。

書籍『カジノとIR。日本の未来を決めるのはどっちだっ! ?』

昨日のブログに高城 剛さんの書籍『カジノとIR。日本の未来を決めるのはどっちだっ! ?』を読んだことを書きました。この本を読むとカジノとIRの違いがよく分かります。

しかしギャンブラーでない人にとって「カジノやIRは関係ない」と思っている人が多いと思うので、もう少しカジノとIRの違いについて私なりに説明しておこうと思います。


カジノとIR。日本の未来を決めるのはどっちだっ! ?

日本人がカジノに興味を持てなくて当然

高城 剛さんの主張するようにシンガポール方式のIRを推進する場合、日本人が興味を持てなくて当然です。IRのカジノでプレイするのは外国人のみ、もしくは日本人は高い入場料を払って遊ぶことになります。なので一般的な日本人には関係がありません。

日本人が遊ぶ場所はカジノ以外

日本人はIRエリアに作られたアミューズメント施設、飲食店、ホテルを利用し、特別なイベントやコンベンションを楽しむことになります。これらの施設が面白いからこそギャンブラーでない家族がラスベガスやシンガポールのIRに遊びに行くのです。

日本人はカジノへ行く必要が無い

ルーレットやトランプなどのテーブルゲームをプレイする人はカジノができると頻繁に行きたくなると思います。しかしカジノのフロアーを多く占有するスロットマシンを目的にカジノへは行く人はいないでしょう。カジノのスロットは掛け金を選択するけで、スタートボタンを押すと自動で停止します。ゲームとしては単純です。

人気のスロットマシンは日本メーカー

また2010年ごろから日本のメーカーが作ったスロットマシンがカジノに参入してきました。画面に表示されるゴージャスなエフェクトや派手なサウンド、そして筐体に仕込まれたLEDのデザインが斬新だったので、アメリカで一躍人気のマシンとなりました。

これらの理由から日本人がわざわざカジノのスロットをやりたがるとは思えません。これまで同様に近所で楽しめるパチスロの方が人気だと思います。

IRは全てに高いレベルが要求される

IRを導入すればすべてが上手くいくわけではありません。世界のどこにもないような都市計画、施設、アイディア、デザインが最低限必須なので、IRを成功させるには高いレベルが要求されます。ようするにカジノができても他の施設が面白くなければ、海外のIRとの競争に負けてしまいます。

カジノのみ解禁されたらどうなるのか?

IRの導入は敷居が高いと考え、カジノを自国民に解禁した場合はシンガポールやラスベガスのような観光名所やビジネスの場になることはありません。ゲームの種類が増えてギャンブラーの人たちは喜ぶでしょうけど、はたしてギャンブル人口は増えるのでしょうか?

ハイ・ローラーが来なくてはうま味がないカジノ

カジノは一般のプレイヤーで儲けるのではなく、ハイ・ローラーと呼ばれる大金持ちのギャンブラーが遊びに来ることで成り立っています。なので日本人に解禁し、パチスロと同様に営業しても本当のうま味は無いのです。

IRではないアメリカのカジノのケース

アメリカの街中にはテーブルゲームのみできるカジノ施設(IRではない)がまれにあります。これらのカジノはギャンブラーのみが集まる場所なので日本のパチンコ屋のイメージに近いです・・・と言うより、もっとうらぶれたイメージがあります。もちろんハイ・ローラーが来る場所ではありません(笑)。

日本経済の起爆剤に

カジノを解禁すればすべてがうまくいくわけでは無いのです。そのことはすでにカジノ産業に入り込んでいる日本企業も十分に熟知していると思われます。ひょっとするとシンガポールのIRよりもっと素晴らしいアイディアを見つけることが可能かもしれません。いずれにしても日本経済の起爆剤になるようなIRが実現できることを願っています。

カジノとIR。日本の未来を決めるのはどっちだっ! ?
出版社: 集英社
著者: 高城 剛